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THEME 効果音収録におけるマイクの使い分け方

同時発音数を制限してアタック感を演出する方法

●ハンディレコーダーが大活躍!

効果音素材を録音するには収音するためのマイクとそれを記録するためのレコーダーが必要です。私は効果音素材を録音する際に、この二つをお手軽に兼用できるハンディレコーダーを多用しています。ハンディレコーダーはコンパクトで高音質、様々な録音方法が可能です。

 

使用している機材は、

 

 

です。

この2つを使うことで、以下の3つのマイク録音が可能です。

 

  • XYマイク

  • MSマイク

  • ガンマイク

 

この3種類の使い分けについて、私が効果音素材収録で実践している内容を簡単にご紹介します。

●XYマイク

XYマイクは、ステレオイメージを録音したい時に使用するマイク方式です。

例えば、

 

  • クルマが行き交う交差点の環境音

  • 左右全体的に広がる蝉の鳴き声

  • 雨音

  • 山の中で聴こえる鳥の鳴き声

 

といったように、個をとらえたりステレオイメージの中で何かを強調するのではなく、左右全体のイメージをひとつの音として捉えたい場合に使用します。録れる音もとても自然で聞きやすいです。逆に言えば、個の音を録るには範囲が広すぎて曖昧ともいえます。

 

こうした特徴から、効果音の中でも「環境音」を録る際に適したマイク方式と感じています。

●MSマイク

MSマイクはMidとSide、つまり正面と左右サイドを録音する方式です。録音されたファイルを正しく聴くにはMS処理をするプラグインを通さないとMidが左チャンネル、Sideが右チャンネルに流され、まったく意図しないステレオイメージになってしまいます。

この方式の最大の特徴は録音後にステレオ感を調整できる点です。Midだけを残せばモノラルとして使うことができ、Sideの音量を増減することでステレオ幅を変えることが可能です。このステレオ幅はXYマイクのステレオ幅を超えて広げることができるので、非常にワイドなステレオイメージも表現可能です。

 

このような特徴から、全体を録りながらもその中の個を強調して録りたい時に使用します。

例えば、

 

  • たくさんの蝉が鳴いている中で、ミンミン蝉だけを正面に捉え、強調したいとき

  • ビンを砕いて破片が周辺に飛散する様子を、正面に破壊音、Sideで破片の飛散を表現する

  • 対象人物の声を正面に捉えつつ、部屋の響きをSideで表現したいとき

 

また、モノラルとステレオを後で調整できるため、明確なイメージがないときは保険の意味で使用することもあります。

●ガンマイク

ガンマイクは狙った音だけを録るためのマイクです。周囲の音を極力排除して個の音だけを録りたい時に使用します。

当たり前ですが、全体の音を録るには不向きなので環境音を録るには役に立ちません。

つまり、環境音以外の効果音素材はほとんどガンマイクで私は収録しています。ノイズの量も減り音量もシッカリとれるなど、非常にメリットがありますので是非揃えておきたいマイクです。

 

まとめ

効果音の収録において、それぞれのマイクには向き不向きがあります。録りたい効果音に合わせて最適なマイクや方式を選択していきたいですね!

 

ちなみにここではご紹介しませんでしたが、マイクの配置も重要な要素です。高さや角度、距離を変えるだけで劇的に音が変化する場合もありますので、是非いろいろ試してみてくださいね!

効果音メモ

ZOOMのH6は、今日ご紹介したマイク方式3種類すべてを備えている(ガンマイクのみ別途購入)上に、別途お手持ちのマイクを4本追加で使うこともできる非常におススメのハンディレコーダーです!(^^)    OGAWA SOUND:小川

今回の記事はいかがたっだでしょうか?効果音について少しでもご興味や関心を頂ければ大変嬉しく思います。

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それでは来週の「効果音の作り方記事」もお楽しみに!

是非お友達にも効果音の作り方を伝えてあげてください!

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