THEME 効果音を”構造”からモデリングする!

~ハンドガン M1911A1編~

- ハンドガンアクションシーン
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前回はアサルトライフルの効果音作りをご紹介しましたが、今回はハンドガンの効果音を作ってみたいと思います。写真はM1911A1 コルトガバメントというアメリカでは大変有名な銃を模したガスガンです。重量が重く、金属製の部分もあり、各操作音もリアルなサウンドが得られます。今回はこのガスガンを通して、"ハンドガン(M1911A1)の音作り"をご紹介します。アサルトライフルの音作りで紹介した手法をそのまま使っているところもありますので、前回をまだご覧になっていない方は是非読んでみてくださいね。⇒アサルトライフルの記事

ハンドガンの音はどんな音で構成されているのか?

まずは、ハンドガンを操作するにはどんな音があるのか、全体のアクションの流れをみて確認していきます。発砲音だけではなく、銃特有のアクションを効果的に音で表現することで「銃のサウンド」を強調します。アクションの流れは次のとおりです。

 

  1. 銃を手に取る

  2. マガジン(弾倉)をセットする

  3. スライドを引いて初弾を装填する

  4. 銃を構えてターゲットを狙う

  5. トリガーを引いて発射する

  6. 排莢されたカートリッジが地面に落ちる

  7. 弾が切れるまで6と7の繰り返し

 

弾を撃ちきったあとは下記のように少し流れが変わります。

 

  1. 弾を撃ちきる

  2. 空のマガジンを抜く

  3. 新しいマガジンをセットする

  4. スライドストップを解除して初弾を装填する

  5. 銃を構えてターゲットを狙う

  6. トリガーを引いて発射する

  7. 排莢されたカートリッジが地面に落ちる

 

アサルトライフル同様、初弾の装填の仕方が違います。弾を撃ちきるとスライドが後退したままになり、スライドオープンという状態になるのですが詳しくは後述しますね。これらの音を再現することでハンドガンM1911A1の音をモデリングします。それでは一つ一つ作っていきましょう。

1.銃を手に取る効果音を作るには?

銃を手に取る音は、そのまま手にとっても迫力にかけた音になりがちです。銃のカチャッとした音を強調するために、アサルトライフルのときと同じようにわざと銃を勢いよく揺らします。そうすると、銃のパーツ同士がこすれあってガチャガチャした音が得やすいです。

▼銃を揺らしながら手に取った音

- 銃を揺らしながら手に取った音
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2.マガジン(弾倉)を交換する効果音を録る

次にマガジンを交換する時の音を作ります。マガジンを交換する音はマガジンリリースボタンを押して、マガジンを取り出す音と、マガジンを底部へ差し込む音の2種類が必要です。

この銃のマガジンと本体は非常に重みのある材質で出来ていましたので、マガジン効果音の音はそのまま使ってみたいと思います。シュッという小気味よいリリース音と、シャコンッ!という挿入音が録れましたのでこれを使います。

▼マガジンを交換する音

- マガジンを交換する音
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3.スライドを引く効果音を録る

スライドを引くと、マガジンの中にある弾はチャンバーに送り込まれます。マガジンを挿した直後は弾が送り込まれておらず、発射できない状態なので初弾のみこの動作が必要になります。図のように、銃の後端をつまんでカチャッと引いてやると動作は完了です。

▼スライドを引いた音

- スライドを引いた音
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スライドを引く音はこれを使います!

4.スライドストップ解除の効果音を録る

通常は弾を撃つたびにスライドは元の位置へ戻るのですが、弾を撃ちきると図のようにスライドが後退したままになります。この状態をスライドオープンといい、スライドストップレバーを落とすことで解除することが出来ます。

 

アサルトライフルの記事でもボルトキャッチという機構をご紹介しましたが、役割はあれとまったく同じです。

新しいマガジンを挿したあと、スライドストップを解除するだけで次弾が装填できるんですね。要は、スライドを引いて戻る動作と一緒なので、スライドを引いた状態から戻す音を使えば同じということになります。

▼スライドストップを解除した音

- スライドストップを解除した音
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5.銃を構えてターゲットを狙う効果音を作るには?

ハンドガンを構えるシーンでは、しばしば「チャッ!」という効果音がよく鳴らされます。普通に銃を構えてみても、あそこまで歯切れのいい音は鳴りませんので、効果音として演出が必要です。ここではスライドをほんの少しだけ引いた音を使います。コツは素早く、かつ少しだけ引くことです。そうすると、次のような自然なサウンドが得られます。

▼スライドを引く音を使って銃を構える音を演出

- スライドを引く音を使って銃を構える音を演出
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6.トリガーを引いて銃を発射する効果音を作るには?

発砲音は基本的な部分はアサルトライフルの記事でご紹介した、

 

  • 爆発音を加工したもの

  • エアガンの空撃ち音

 

上記2つを使いますが、それに加えて

 

  • 100均で売っている火薬銃

  • クラッカー

 

といった規模は小さいですが火薬の爆発音も使ってみました。ハンドガンの場合はアサルトライフルに比べて銃身が短く、また弾丸の口径が大きいので、作動音よりも爆発音を大きめに混ぜてやったほうがそれっぽい雰囲気が出るように個人的には感じます。

 

▼ハンドガンの発砲音完成

- ハンドガンの発砲音完成
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7.カートリッジが排莢される効果音を作るには?

写真はM1911A1で使われる、.45ACP弾を模したダミーカートリッジです。さきっぽのオレンジ色をした部分が「弾丸」で、金色の筒が「薬莢」、実弾では中に発射薬がつめこまれています。「.45」というのは0.45インチの口径という意味らしく、ミリになおすと約11mmほどの口径になるようです。アサルトライフルM4A1のカートリッジ(5.56mm)に比べて、約2倍もある口径の太さが迫力あります。

※カートリッジを置いているだけで、実銃の排莢時には本来は弾丸部分がありません。

 

弾を撃つたびに、排莢口から薬莢が捨てられ地面に落ちることになります。ちなみに実銃のM1911A1では、全装弾数は「8発」とのことなので、モデリングの際はきっちり8発で弾切れを再現してやるとリアル感が増します。

 

また、今回このダミーカートリッジを実際に落としたところ、弾丸部分が大きいこともあり「ゴトッ」と重たい音になってしまい金属的な音が得られなかったので、前回使用したダミーカートリッジを加工して作りました。

▼.45ACP カートリッジを落とす効果音

- .45ACP カートリッジを落とす効果音
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これで薬莢が落ちる効果音は完成です!

8.各アクションを組み合わせて流れを作る

これまでの音を使ってハンドガンのアクションシーンを再現してみましょう!

アクションの流れは、

 

  1. 銃を手に取る

  2. マガジン(弾倉)をセットする

  3. スライドを引いて初弾を装填する

  4. 銃を構えてターゲットを狙う

  5. トリガーを引いて8発発射する

  6. 弾を撃ちきる

  7. 空のマガジンを抜く

  8. 新しいマガジンをセットする

  9. スライドストップを解除して初弾を装填する

  10. 銃を構えてターゲットを狙う

  11. トリガーを引いて8発発射する

  12. 弾を撃ちきる

 

です。上記の流れを作った、ハンドガンアクションシーン完成がこちら。

▼完成したハンドガンのアクションシーン

- 完成したハンドガンのアクションシーン
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ちなみに前回のアサルトライフルをモデリングした音はこんな音です。

▼アサルトライフルのアクションシーン

- アサルトライフルのアクションシーン
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いかがだったでしょうか?同じ銃でも、ハンドガンとアサルトライフルではアクションの流れは似ていても、サウンドにそれぞれ個性を感じますよね!

 

今回はここまで。それではまた次回!

効果音メモ

2015年2月をめどに、アサルトライフルに特化した効果音素材集を販売予定です。アサルトライフルの音をできるだけ分解したものを豊富に収録し、クリエイターの方がご自身で組み立てられるような効果音素材集を制作中です。素材集の情報についてはメールマガジンを通してメールでお伝えしますので、ご興味ある方は下記の「効果音情報を受け取るには?」からどうぞご登録ください。(^^)

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