HOW TO MAKE SOUND EFFECTS
効果音を探すのをやめ、
あなた自身で効果音を作ってみませんか?
THEME 効果音の音質をクリアにする方法③
~SN比編~
前回、前々回では「録音したあとの音」に対してノイズを除去し、クリアにする方法をご紹介しました。今回は音を録音する前に対処することで、極力音をクリアにする方法をご紹介します。
これを行うことで、録音後にノイズ除去したときの結果が大きく変わるので是非ためしてみてくださいね!
■SN比
SN比とは、信号(Signal)とノイズ(Noise)の比を表した数字で、値が大きいほどノイズが少ないことを表します。ここでは、
■信号(Signal)⇒ 録音したい音
■ノイズ(Noise) ⇒ それ以外の必要ない音
として扱って進めていきます。
つまり、録音したい音の音量をできるだけ大きく録り、必要のない音はできるだけ小さく録ることでSN比の高い状態にしようというのが今回の主旨です。
それではどうすればSN比は高くなるのでしょうか?
■方法① 音源に「マイクを近づける」
もっとも基本的な方法です。対象の音源にマイクを近づければそれだけ音量を大きく録ることができますので、ノイズを小さくすることが出来ます。また「近接効果」といってマイクを近づけるほど低音が強調されて迫力のある音が録れることも大きなメリットです。ライブなどでボーカリストが口にピッタリマイクをつけて歌ったり、ギターアンプのスピーカーに、マイクをすごく近づけているのを見たことはありませんか?あれは近接効果を狙っているためです。
■方法② マイクの「向きを変える」
マイクをノイズ音源とは逆に向けて、ノイズ音量を減らす方法です。たとえば、録りたい音があるのにパソコンのファンノイズがうるさいのであれば、パソコンを背にしてマイクを前方に向けることでノイズを低減します。マイクには「指向性」といって、音を捉える方向によって音量が変わる特徴を持っています。全方向を拾うようなマイクもありますが、ほとんどが前方に強いマイクが多いので、ノイズ音源を背にすることは有効な手段です。
■方法③ 録音する「場所を変える」
録音する場所自体を変える方法です。とくに野外の環境音を録音するときは重要で、なるべくクルマどおりが少ない場所、上空にヘリが飛ばないような場所、風のつよくない場所など録音スポットを知っておくとよいです。また、時間を変えるのも有効です。雷の音を録音する時は深夜だと大変クリアに録りやすいです。昼間はどうしても住宅街のいろんな音が混じりますが、深夜は本当に静かです。雷が深夜に鳴ったら迷わず録音しましょう(笑)
今回は音源を用意することができませんでしたが、これらを行うことで後のノイズ処理は格段にやりやすくなります。基本的なことですが、効果は大きいので是非ためしてみてくださいね!
効果音メモ
ほかにもクッション材をかましてノイズを低減する方法があります。マイクと音源の奥に置くことで反射音を吸収する効果があって、とくにガンマイクで録音する時に重宝しますよ!
OGAWA SOUND:小川
今週の記事はいかがたっだでしょうか?効果音について少しでもご興味や関心を頂ければ大変嬉しく思います。
また、OGAWA SOUNDでは効果音に関する情報をメールマガジンにて毎週お届けしています。
もし「効果音情報メールマガジン」を初めて知ったという方はよければご登録にご参加ください。
「わかりやすさ」「シンプル」「おもしろい」をモットーに、メールにて効果音情報をお届けさせて頂きます。
それでは来週の「効果音の作り方記事」もお楽しみに!
是非お友達にも効果音の作り方を伝えてあげてください!